リモートペアプロのコツ。まずインフラに投資すること
本稿は DDD-Community-Jp Advent Calendar 2020の15日目の記事です。
前回の記事(リモートペアプロにおける3つのフォーメーション - mob-mob-village)で次のようなことを書きました。
伝えたいことは次の2つです。
- ペアプロは練習すると、うまくなる。練習しないと、へたっぴのまま。
- インフラ環境への投資はとっても大切。(← 詳細は別記事で)
ペアプロは、とにかく練習です。同時に環境への投資も重要です。
それらをろくにせず「本番業務をすべてペアプロでやりましょう!」みたいなことをするのは相当にリスクが高いです。
さらに最悪なのは「ペアプロ自体が役に立たないもの」と思ってしまうことです。
ペアプロの練習不足やペアプロの環境不備 → ペアプロ体験が最悪になる → ペアプロが悪いものだと認識してしまう(練習と環境整備をしていればそうはならなかったかもしれない!)
今回の記事では、「インフラ環境への投資はとっても大切」について書きます。
リモートペアプロに必要なもの
「○○に投資しよう!」という話をする前に、そもそもリモートペアプロにおいて必要なものを列挙します。
- 前提となるインフラ観点
- 【超重要】 安定したインターネット環境
- コミュニケーション観点
- 音声コミュニケーション
- 画面コミュニケーション(画面共有)
- テキストコミュニケーション(チャット)
- お絵かきコミュニケーション
- ハードウェア観点
- 【超重要】 ディスプレイ
- PCスペック(メモリなど)
- マイク
- イヤホン / ヘッドホン / スピーカー
- カメラ
いずれも必要です。しかし、重要度も異なります。特に重要だと思う、ソフトウェアの選択肢はいくつかあります。 例えば、コミュニケーションツールとしては、ZoomやGoogleMeet、Discord、MicroSoftTeamsなどの選択肢がありますね。
絶対に投資すべきこと
【超重要】 安定したインターネット環境
インターネット環境の重要性は言うまでもないでしょう。より高速かつより安定な環境であればあるほど良いと思います。
【超重要】 ディスプレイ
大きいディスプレイもしくは、複数のディスプレイを用意するべきです!
これは投資している人にとっては「当たり前」ですが、投資したことない人は「え、それは別になくていいんじゃない?」という意見になりがちな印象です。
リモートペアプロする上では少なくとも合計2枚分の領域が必要だと思います。
ディスプレイはかなり安くなっていますし、とりあえず買ってみるのをおすすめします → Amazon.co.jp : ディスプレイ
あるいは、macOSを使っている人は、iPadがあれば追加ディスプレイとしてカンタンに利用できるのでオススメです。
参考
ちなみに私は、次の2枚体制を採用しています。
- 40インチのディスプレイ1枚
- 24インチのディスプレイ1枚(縦置き)
現状はこれがベストといった感じです。もう1枚追加したパターン(合計3枚)も試してみたのですが、かえって使いづらかったのでやめました。 ディスプレイが多くあるよりも、大きいディスプレイを分割するほうが性に合っています(同じような理由で、macOSのマルチデスクトップは使っていません)。
また、アプリは少なくとも次の4つを常時起動しています。
少ないような気がしますが、これははJetBrainsのIDEを使っているためです。ターミナルやGUIでのバージョン管理ツールなどに分解したらもっと多くなると思います。
余裕があれば投資したほうがよいこと
お絵かきコミュニケーション → iPadPro + ApplePencil(第2世代)
オフラインでペアプロする場合は、ホワイトボードやコピー用紙にお絵かきすることがあると思います。クラス図みたいなものだったり、自分の考えを表現する何かしらの概念図だったり。
リモートペアプロでは、こういった「お絵かきコミュニケーション」が難しいです。どのような対策があるかというと
- 紙などに書いて、それを画像として保存し、相手に共有する
- PowerPointなどでなんとか表現する
- ペイントなどで手書きで頑張る
どれもなかなか難しいです。というよりも、手書きに比べてストレスが非常に大きくなります。ストレスが大きくなると、あきらめたりごまかしたりしてしまいます。
そこでおすすめなのが、iPadProとApplePencil(第2世代)です。お絵かき系のアプリもたくさんありますが、Notabilityというアプリがいい感じです。
これはもう実際に使ってみてくださいというほかないです。ぜひお試しを!
オーディオ系
専門家ではないので細かい音質の違いはよくわかりませんが、投資すると良いと思います。
いくつかポイントを羅列しておきます
- マイクは物理的に感度調整ができると便利(すぐにミュートにできるので事故が防げる)
- イヤホンやヘッドホンは疲れないものがよい
- 無線イヤホンの場合は、2台用意しておく、充電が長持ちするものを利用するとよい
マイクについてはYoutuberの解説をいくつかみて、これを選びました。特に不満はないです。 → Amazon | FIFINE USBマイク
まとめ
リモートペアプロは、そのやり方も重要です。しかし、インフラはそれ以上に重要です。特に、インフラについてはストレスの原因になりやすいです。
まずは、インターネット環境とディスプレイに投資しましょう! (インターネット環境は工事が必要だったりするので、まずはディスプレイを購入してみるのが良いと思います。)